あけましておめでとうございます。
旧年中は、東京都美術館ミュージアムショップをご愛顧いただき、誠にありがとうございました。新しい年を迎え、みなさまの毎日が穏やかで実り多い一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。
2026年の干支は午年(うまどし)
馬は、日本美術の中でも古くから描かれてきたモチーフのひとつです。屏風絵や絵巻、浮世絵に至るまで、さまざまな作品の中に登場し、人々の暮らしや風景と深く結びついて表現されてきました。日常の一場面として描かれることもあれば、戦の場面では画面に躍動感をもたらし、見る人に強い印象を残します。
冨嶽三十六景「隅田川関屋の里」 葛飾北斎 1830~1832頃 東京富士美術館蔵
こちらの作品は、あの有名な葛飾北斎「冨嶽三十六景」の中の一作。東京都足立区・関屋の里から望む富士山を背景に、旅装束の武士たちが土手を進む情景を描いたものです。馬が勢いよく駆け抜ける様子が、スピード感のある筆致によって生き生きと表現されています。
浮世絵の中に描かれた富士をたどる
「冨嶽三十六景」といえば、主役は富士山。浮世絵に描かれた富士山にあらためて触れてみるのも、この季節ならではの楽しみです。
冨嶽三十六景「神奈川沖浪裏」 葛飾北斎 1830~1832年頃 すみだ北斎美術館蔵 他
江戸の人々にとって富士山は、日常の延長線上にある特別な存在でした。街道の先に小さく姿を見せる富士、海や川越しに望む富士――葛飾北斎が描いた「冨嶽三十六景」には、暮らしの中に溶け込むさまざまな富士の表情が切り取られています。
冨嶽三十六景「凱風快晴」 葛飾北斎 1830~1832年頃 すみだ北斎美術館蔵 他
信仰の対象でありながら、どこか身近でもある。そんな富士山の姿は、時代が変わった今も、見る人の心に静かな印象を残します。
ミュージアムグッズで浮世絵を身近に
新しい年を迎えると、自然と日本の風景や文化に目が向くという方も多いのではないでしょうか。ミュージアムショップでは、美術鑑賞の余韻を日常の中でも楽しんでいただけるよう、北斎の代表作をモチーフにした浮世絵グッズを多数取り揃えております。
新年の始まりに、浮世絵を通して富士の姿をたどりながら、日本美術の奥行きに思いを巡らせるひとときをお楽しみください。