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●図録 Catalog
上野アーティストプロジェクト2025「刺繍―針がすくいだす世界」展覧会図録
Ueno Artist Project 2025: Embroidery―Expression of Life from the Rhythm of a Needle
開催:東京都美術館
会期:2025年11月18日(火)~2026年1月8日(木)
サイズ:22×16.4cm
ページ数:136ページ
編集、発行:東京都美術館
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東京都美術館 開催の展覧会「上野アーティストプロジェクト2025『刺繍―針がすくいだす世界』」の図録です。
本展では、布地などに針で糸を刺し、縫い重ねる手法によってかたちづくられた多彩な造形と表現に注目します。手に持った針を動かし、布の表裏の行き来を繰り返す「刺繍(ししゅう)」と呼ばれるような仕事は、つくり手に自分だけの世界に潜りこむことを促し、安らぎや自己解放、時に救済をももたらすものだと言われます。一方で、布地の補修や装飾、信仰などのため、様々な時代、様々な場所で土地の風土に根ざしながら発生してきたこの手わざは、時間・空間を隔てた他者の生活への想像力を働かせるきっかけともなり得るものです。
本展では、大正末から現在にいたる国内の5名の刺し手たちの活動をみつめます。それぞれが手を動かし、布の上にすくい上げた「かたち」と向き合うことで、針と糸というシンプルな道具とともに続けられてきたこのいとなみの意味と可能性について、考える機会となれば幸いです。
作家
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平野利太郎
尾上雅野
岡田美佳
伏木庸平
望月真理
目次 contents
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作品図版
平野利太郎
尾上雅野
岡田美佳
伏木庸平
望月真理
作家略歴
「針がすくいだす世界」 大内 曜
出品リスト
挟み込み 伏木庸平《オク》(2011 年-、作家蔵)展示風景
みどころ
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1. 「刺繍」の多様さと出会う ー 5名のつくり手による 100点を超える作品を展示
日本の伝統的刺繍技法を継承する平野利太郎。定型のステッチを使わず、絵の具を載せるように毛糸を刺し重ねて風景や事物を描いた尾上雅野。糸やビーズなど多彩な材料を用い、モチーフを写実的に表現する岡田美佳。具体的な図像をつくるのではなく、自身と向き合いながらひたすら糸を針で刺し続ける伏木庸平。ベンガル地方に伝わる布・カンタを研究した望月真理。以上5名の、新作を含めた100点以上の作品を通して、「刺繍」という言葉では捉えきれない、糸と針による多様なかたちをご覧いただきます。
2. 針と糸によるいとなみの意味と可能性について考える
「刺繍」と呼ばれるような糸と針による手仕事は、布の補修・強化・再生 、あるいは装飾や信仰のため、様々な地域で行われてきました。職能として技術が培われ継承される世界がある一方、家庭内においては主に女性がその仕事を担い、あるいは近代以降には美術作品として取り扱われるなど、そこに付された価値は一様ではありません。一心に針を動かす行為はひとりの世界への没入をもたらすものでもあり、つくり手は、手を動かしながら自分自身と向き合うこともあるでしょう。このような、針で糸を刺すといういとなみがもたらす様々な意味と可能性について考える、貴重な機会となります。
3. 「刺繍がうまれるとき―東京都コレクションにみる日本近現代の糸と針と布による造形」を同時開催
ギャラリーBでは、主に東京都立の美術館・博物館のコレクションから、近代女子教育と刺繍に関わる資料、戦争の時代の千人針、火消装束の刺子、そして刺繍的技法を用いた現代作家たちの作品等に焦点をあて、糸と針と布による造形がうまれた文化・社会的背景をたどります。
【東京都美術館公式ホームページより】
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