「アートって難しそう…」と思っている方にもおすすめ。実は、名画の中にはユーモラスで可愛くて、ちょっと不思議な動物たちがたくさん登場しています。そして彼らは今、クリアファイルになったり、手ぬぐいになったりして、ミュージアムショップでひっそり出番を待っているのです。
今回は、犬、猫を含む可愛らしい生き物たちをテーマに、時空を超えて名画から飛び出したミュージアムグッズをご紹介。キュンキュンしたい人、癒されたい人、プレゼント選びに迷ってる人、必見です!
犬派はメロメロ♡和のわんこがアートで大活躍!
🎨 長沢芦雪《人物鳥獣画巻》
のびやかな筆づかいで、ふわふわした毛並みが愛おしい、まん丸フォルムのわんちゃんが…愛しすぎる!この子、実は江戸時代中期の超実力派画家・長沢芦雪が描いたわんちゃん。
大胆な構図や画風で、奇想の画家と称される芦雪ですが、現代で言う「ゆるキャラ」のように動物を描くことも!いきいきと、そしてどこかお茶目に描かれています。当店では、一筆箋やクリアファイル、マスキングテープで、愛でることができます!
じゃれ合う姿にきゅんとしますね。
🎨 中村芳中《光琳画譜》
ぽってりフォルムのほっこり系わんちゃん。江戸時代中期から後期にかけて活躍した琳派の絵師 中村芳中が光琳をオマージュした「光琳画譜」の中にその仔犬たちはいます。
洗練された画風が特徴の琳派の中でも、ひときわ異彩を放つおおらかな作風で、絶妙に力の抜けた姿が、時代を超えて「かわいい」のツボをついてくる存在です。癒しの表情と丸みを帯びた可愛らしい姿で心を鷲掴み!
マグネットやメガネ拭きハンカチ、またダイカットポストカードで、みなさんのおうちに迎えてあげてください♪
🎨 神坂雪佳《百々世草》
神坂雪佳が描く、ミニマルでおしゃれな犬も捨てがたい!神坂雪佳は、明治から昭和初期にかけて活躍した画家・図案家で、近代琳派を代表する存在。洗練された線と控えめな色使いが、子犬の可愛さを引き立てつつ、決して甘くなりすぎないのが魅力的です。
伝統の中に西洋のデザイン感覚を取り入れた独自の作風を築き、現在のグラフィックデザインや和モダンの源流ともいわれている雪佳。まるまるとした体つき、つぶらな瞳、お行儀よくちょこんと座ったその姿は、カタツムリに話しかけているようなストーリー性を感じますね。
芳中のわんちゃんや、雪佳のスズメとともに、マグネットで楽しめるので、お部屋に飾ってみてください。
🎨 伊藤若冲《百犬図》他
若冲の作品の中にも、ワンちゃんが絵の中にちょこちょこ登場します。
子犬がじゃれたり重なったり、思い思いのポーズで描かれている「百犬図」。掃き掃除の箒のまわりでキャンキャン言いながらまとわりついているかのような、鋭い眼差しの「仔犬に箒図」。箒のそばで遊ぶ子犬と、手箕(ちりとり)の上に丸まった三匹がかわいい「子犬図」など。
ゆるキャラ系わんちゃんたちとは一線を画した佇まいですが、なぜかクセになる若冲の犬たち。マグネットやマスキングテープ、お香や手拭いなどで楽しめます。
猫派必見!気まぐれアートキャッツにご用心
🎨 歌川国芳《其のまま地口猫飼好五十三疋》他
国芳は、自宅にたくさんの猫を飼い、ド派手などてらの懐には常に猫が数匹入っていたといわれるほど猫が大好き!まさかの「猫版東海道五十三次」は、東海道五十三次を猫でパロディ化した、猫好き大歓喜のユルかわ浮世絵です。

「川崎」は岡持ちに入った「かばやき」を嗅ぐ猫、「袋井」は頭が袋に入って抜けなくなっている「袋入り」の猫、「白須賀」はお母さん猫が子猫たちを尻尾でじゃらしている「じゃらすか」など、猫たちが自由気ままに大騒ぎ。
「たこ」や「ふぐ」という文字を猫を使って描いた「猫の当字」シリーズや、猫にまつわる様々な言葉やことわざを絵で表現した「たとえ尽の内」を含め、多くの猫作品があるので、マスキングテープや手拭い、ポストカードやマグネットマーカーなどで、国芳の猫愛を堪能してください!
🎨 歌川広重《浮世絵画譜》他
広重は風景画で有名ですが、猫が大好きで、猫が登場する作品も!「猫之図」では、猫が寝転んだり、毛繕いをしたり、様々なポーズを軽やかに描いています。猫を飼っている方なら“あるある”なポーズが詰まった浮世絵。マスキングテープやマグネットが新登場です!
また、「名所江戸百景『浅草田甫酉の町詣』」には、窓の格子越しに外を眺める白猫ちゃんが。見えそうで見えない表情が想像力を掻き立てます。作品の主役のような後ろ姿が可愛らしく、ブックマークや手拭いで楽しめます。

🎨 スタンラン《黒猫》他
こちらは、パリのキャバレーのアイドル・黒猫ちゃん。シンプルなデザインなのに、なんでこんなにおしゃれなのでしょうか。

「ル・シャ・ノワール(黒猫亭)」は、詩人や画家、変わり者たちが夜な夜な集った、19世紀パリの“ちょっと怪しくて、すごくおしゃれ”なキャバレー。スタンランは、そのキャバレーのポスターを描きました。凛とした姿にくるんとしたしっぽが魅力的です。

当店では、フィギュアやTシャツ、シールなど、様々なアイテムで凛々しい姿を見せています。スタンランは、「ヴァンジャンヌの殺菌牛乳」でも可愛い猫ちゃんの姿を描いてくれていますよ。
🎨 藤田嗣治《仕立て屋の猫》 他
猫好きで知られる藤田嗣治。藤田の描く猫は、なんといってもこのふわふわ感がたまりません!毛並みも緻密で、丁寧に描かれており、猫への愛情をひしひしと感じます。

「仕立て屋の猫」「白い猫」など、絶妙な色彩バランスと繊細なラインで描く、気品あふれる姿が猫派に刺さります!
「猫と犬」という、猫派も犬派も両方楽しめる作品も!新着ポストカードで、お部屋を彩ってはいかがでしょうか。
番外編 うさぎや鳥も可愛い!名画にひそむ動物たち
犬や猫だけじゃない!可愛い生き物たちは、名画の中にもっともっといるのです。代表的な作品とミュージアムグッズを、いくつかご紹介します♪
🎨《鳥獣人物戯画》
ご存じ、ウサギとカエルのドタバタ劇。漫画の原点ともいわれている鳥獣戯画は、日本最古級の“ゆるアニメ”のような絵巻です。

セリフも色もないのに、登場キャラクターの性格やユニークなストーリーが伝わってくるのが不思議ですよね。動物たちがいきいきと、自由奔放に振舞っているのに、どこか品があるのも鳥獣戯画の凄さです。
今回、蕎麦ちょこや小皿、風呂敷が新たに登場していますが、ほかにも、ぬいぐるみ、手ぬぐい、扇子、マスキングテープなど、様々なグッズに変身して、現代でも大人気です。
🎨 デューラー《野ウサギ》
「写実の鬼」が本気で描いたウサギ。リアルすぎてドキッとするレベルです。ふわふわの毛並み、つぶらな瞳、ピンと立った耳まで、まるで今にも動き出しそう。

凛々しさと可愛さが絶妙に同居し、思わず「よしよし」したくなるーーーーー。500年以上愛され続けるウサギ界のスーパースターです。

ポストカードではそのままの姿が楽しめ、3D消しゴムでは、ミニフィギュアのように手元で愛でることができるので、ウサギ好きさんはぜひ。
🎨 ウィリアム・モリス《いちご泥棒》
「いちごの泥棒?」と不思議に思いきや、ツタの間をぬって、いちごをつまみ食いする鳥たちの姿がなんとも愛らしい絵柄!モリスが庭で本当に「いちごを盗むツグミ」を見てインスピレーションを得たというエピソードも素敵です。
色合いはシックなのに、モチーフはなんだかお茶目。そのギャップが魅力的で、ミラーやマスキングテープなどのミュージアムグッズは、クラシカルでちょっとユーモラスな暮らしのアクセントにぴったりです。
🎨 ピカソ《鳩》
あのピカソが、たった数本の線で描いた鳩。無駄をそぎ落とした描き方なのに、不思議と惹きつけられますね。ふっくらした形とつぶらな目がチャーミングで、見る人の心にそっと残る存在です。

娘である「パロマ」の名前がスペイン語で「鳩」を意味することからも、ピカソにとって「鳩」は特別な鳥。「鳩」は平和の象徴とされ、彼の描く鳥には優しさと平和への願いがにじみ出ています。ポストカードやマグカップなど、グッズからも温かみを感じますよね。
ピカソは、他にも様々な動物たちを描いています。シールやメガネケースなどで、ピカソワールドを楽しんでください。
当店では、今回ご紹介できなかったミュージアムグッズの中にも、可愛らしい名画の動物たちがたくさん登場しています。犬派も猫派も、選べない派も(!?)垣根を越え、その美しくも愛らしい姿たちに、癒されてみませんか?