雨が降ると、「あめがふったらポンポロロン あめがふったらピッチャンチャン」という絵本のフレーズを思い出します。佐野 洋子さんの「おじさんのかさ」という絵本なのですが、お気に入りの傘をいつも持ち歩いているのに、雨が降ってもその傘をささないおじさんのお話。
おじさんはなぜ傘をささないのか、それは大切な傘が雨に濡れてしまうのが嫌だからです。お気に入りのものを、汚さず大切に手元に置いておきたい気持ち、わかる気がしますよね。
しかし、おじさんは途中で、雨のしずくの音を楽しむ子供たちに出会い、雨の楽しさに気付きます。観賞品だった傘は、雨の日を楽しむための愛用品になりました。
愛着のあるものは、綺麗なままの姿をとどめておきたい、という気持ちになりますが、作り手の思いが込められた本来の目的通りに使うと、そのものの持つ本質的な魅力が楽しめるかもしれませんね。
ミュージアムショップのオリジナル折り畳み傘
東京都美術館のオリジナルブランド「ART VIA TOKYO」でも、さまざまなカラフルな傘を取り揃えています。
「東京経由、アート行き」というコンセプトで作られた「ART VIA TOKYO」。たくさんの出会いと交流、そしてインスピレーションが生まれる東京都美術館に人が集まり、ここを訪れたすべての人たちが、アートという旅に出る。まるで果てしない旅の中継地のように、この場所で経験した目の覚めるような刺激や知識を糧として、次なる目的地へ。そんな新しい旅をイメージしているブランドです。
デザインは2種類×3色も
▼ART VIA TOKYOの英文ロゴデザイン
ART VIA TOKYOのアルファベットが整列しているこちらの柄は、一見ドットのように見えるデザイン。色は、男女ともに使いやすい紺と、カラフルなピンク、柔らかなラベンダーの3色です。
外出時のファッションコーディネートのアクセントになりそうな、カラフルなアイテムが人気です。
▼飛行船デザイン
もう一つは、旅をイメージしたポップな飛行船デザイン。この飛行船は、旅をイメージしたART VIA TOKYOブランドのモチーフとなっています。色は、爽やかな水色、清楚なオフホワイト、シックなグレーの3色で、落ち着いた色味で使いやすいですね。
主張しすぎない、さり気ない色でプリントされた飛行船のモチーフが可愛らしいデザインです。
急な雨でも安心 折り畳み傘は梅雨の必需品
持ち運びに便利な折り畳みタイプ。本体は比較的軽量で、通勤通学のバッグに入れっぱなしでもあまり負担はありません。雨が多い梅雨の時期、急な悪天候のピンチからも助けてくれて、そのありがたさを実感しますよね。長傘に比べてコンパクトなので、会社や学校に置き傘として保管していても安心です。
丈夫で機能性にも優れた傘
デザインだけでなく、機能性にもこだわりがあります。傘骨の一部にグラスファイバーを使用しているので、風に強く丈夫で折れにくいのも嬉しい。さびにくいという優れた性質も、長期的に使いたい方にはありがたいですよね。
これから「備えあれば患いなし」の梅雨シーズンへ。使わないときはコンパクトに、使うときは雨から助けてくれる。携帯性に優れたお出かけの必需品として、ART VIA TOKYOの傘がアート好きなあなたの愛用品になったらうれしいです。
アートデザインの折り畳み傘
当店のもう一つの人気傘といえば、こちらのアート作品が散りばめられた可愛らしいアイテム。現在販売中の柄は、マネの「笛を吹く少年」と北斎の「富嶽三十六景」の2種類。個性的ながらもひとつひとつの柄が小さく、カジュアルにアートを楽しめて普段使いにピッタリです。
▼マネ「笛を吹く少年」デザイン
「笛を吹く少年」は、油絵で描かれたエドゥアール・マネの代表作の一つです。マネとボードレールの友人で近衛軍司令官のルジョーヌ少佐に紹介された少年がモデルとなっていますが、一説には、顔の部分のみ息子レオンに似せたとも言われています。傘に散りばめられた少年は、アイコンのようで可愛らしいデザインに。遠くから見ると、赤い色彩が模様のようで、美術館らしいユニークな傘です。
▼北斎「富嶽三十六景」デザイン
「富嶽三十六景」は葛飾北斎の代表作です。富士山の見える情景を描いたシリーズで、当初は「三十六景」の揃物の予定でしたが、売れ行き好調のため、さらに十点の追加となりました。三十六作品ではなくて、四十六作品だったのですね。そんな「富嶽三十六景」の情景に描かれた江戸時代の人々が、現代の傘の中にやってききました。どこかコミカルで、愛らしいデザインに。どの図版が用いられているのか、ぜひデザインを観察してみてくださいね。
晴れの日も活躍！晴雨兼用傘
こちらのアートデザイン2種類は、UVカット(遮蔽率90％以上)機能もあるため、晴れの日の日傘として、紫外線対策にも使用できる優れもの。
梅雨が明けたら、ギラギラとした真夏の日差しが待っていますが、雨傘として活躍した後は日傘として◎
持ち運びに便利な折り畳み傘なので、いつもカバンに入れておけば、雨でも晴れでも天候の困りごとに役立ち、オールシーズン活躍しそうですね。
雨の日も晴れの日も、いつでもお気に入りのアートと楽しく過ごしてみませんか？
館内ショップ限定販売の傘も
当店は、店頭限定のオリジナル傘があります。美術館のロゴが大きく入っているビニール傘で、ワンポイントのマークが可愛いデザインが魅力。親骨60㎝と使いやすいサイズです。「展覧会に来た帰りに、ちょうど雨が降ってきてしまった！」というとき、また「上野公園にいたら急に雨に降られてしまった！」というときに、お求めやすい価格で多くの方にご利用いただいています。常設ミュージアムショップは、チケットがなくてもご利用いただけますので、困った際にはぜひお立ち寄りくださいね。
オリジナルビニール傘 700円（税込）※店頭販売のみ（オンラインでは販売していません）
美術館で出合える様々な傘。雨の日もアートの風を感じて、快適な時間を過ごしてみませんか？
参考：「おじさんのかさ」佐野 洋子作（講談社）
