皆さんの中の、「岡本太郎」のイメージはどんな感じでしょうか。
破天荒?
変わり者?
「芸術は爆発だ!」という言葉と共にテレビで強烈な印象を残し、
「これぞ芸術家」といった驚きとインパクトを
昭和世代に焼き付けた岡本太郎。
しかし、その表面的な「岡本太郎像」の裏には
哲学や社会学、民族学などをパリで学び、
人間の根源を追求する哲学的な太郎の世界と、ぶれない信念がありました。
1929年、18歳で家族とともにヨーロッパに渡った岡本太郎は、
そこでピカソの作品と出会い、衝撃を受けます。
ピカソを超える画家になる―――
そんな目標を掲げて、芸術家の人生を歩み始めました。
前衛芸術家や思想家たちと深く交わり、最先端の芸術運動に身を投じていた太郎が
模索して行きついたところ、
それは「芸術は大衆のもの」という思想であり、岡本太郎の根幹となりました。
人々の生活のすべてが表現のフィールドだった太郎の芸術は、
パブリックアートをはじめ、生活用品にいたるまで、
大衆にダイレクトに語りかけるものへと広がっていきます。
岡本太郎は、作品に彼の哲学を込めたのと同じように、
様々な著書の中で人々に向けた「強いメッセージ」を残しています。
混沌とした今の時代にこそ、魂を揺さぶってくる岡本太郎の言葉、そして存在が、
必要なのかもしれません。
今もなお人々の心を惹きつけてやまない岡本太郎の言霊が
令和の曇天を、強烈なパワーで突き破ってくれる気がします。
「なんでもいいから、まずやってみる。それだけなんだよ。」
―――『壁を破る言葉』 岡本太郎
迷い立ち止まってしまったあなたへ、
心を奮い立たせてくれる<岡本太郎の言葉>を、一緒に受け取ってみませんか?
参考
『壁を破る言葉』 岡本太郎(イースト・プレス)2005年
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