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●東京都美術館ミュージアムショップ限定オリジナルグッズ、数量限定品
作品名:「猫の百めんそう」団扇絵(部分)
サイズ:φ7.5cm
素材:ブリキ・PETフィルム・ガラス
ポケットミラーには鏡に映った「歌舞伎役者」ならぬ「役者猫」
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『按ずるに、国芳が猫を愛せしことは、よく人の知る所なり。関根只誠氏曰く、国芳は愛猫の癖ありて、常に五六頭の猫を飼いおきたり。採筆の時といえども、猶懐中に一二頭の小猫を入れおき、時として懐中の小猫に物語りして、きかせしことなどあり。』
明治期浮世絵研究の先駆的著書、『浮世絵師歌川列伝』に記されている国芳の猫好きエピソードです。
そんな猫好き国芳は、天保の改革による風紀粛清で、役者絵や美人画も禁止の対象となったとき、役者を「鏡に映した猫の姿」で描きました。
役者猫は顔つきだけでなく着物の柄、鏡のかけ布、飾り紐等からも、どの猫がどの役者か暗示されています。
1枚の団扇絵に9人(匹?)描かれているの猫のうちの1人(匹)、五代目大谷広右衛門(風の猫)を、光沢のあるブリキ素材に印刷、ポケットサイズの丸型ミラーにしました。
「鏡に映した猫(人気役者)の姿」を、まさに鏡にしてしまう!という、洒落のきいたミュージアムグッズに。
凄んでいる?懇願している?絶妙な表情の役者猫をお楽しみください。
「百めんそう」は人気役者が勢ぞろい!
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人気役者たちが猫になって勢ぞろいする「百めんそう」シリーズは、当時の小説「花紅葉錦伊達傘」の序文によれば
「今世の中の流行は、国丸が鞠、国芳が見立てし百面相、男の助の大当」
とかなりの評判だったようです。
「猫の百面相」は3つ作品が有り、どれも7人(匹)前後の役者似の猫達が描かれています。
こちらの商品の元になった作品においては、全体で9人(匹)の役者猫が描かれています。
原画を確認すると、隣には五代目市川海老蔵と当時人気の役者猫も居るのですが、なぜかこの猫に心ひかれたとは弊社デザイナー談です。
団扇絵(うちわえ)とは
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団扇絵(うちわえ)とは、江戸時代から明治時代にかけて描かれた浮世絵版画の様式のひとつで、四角い紙に団扇の形に版画を摺ったものを実際に竹の骨に貼って団扇を作成しました。
実用された団扇絵は、消耗品であったため残っていませんが、団扇とせずにそのまま鑑賞されているもの、図柄の見本帖として綴じられていたものは現存しています。
【作品】
歌川国芳
「猫の百めんそう」団扇絵(部分)(1842年)
■歌川国芳 Kuniyoshi Utagawa(1797-1861)
現代では「奇想天外」と称賛されることの多い北斎と並んで人気の幕末の浮世絵師。
15歳で歌川豊国に入門も暫く不遇が続くが30歳を超えた頃「通俗水滸伝豪傑百八人之壹人」が大ヒット。
「武者絵の国芳」と一躍有名に。
その後は役者絵・美人画・妖怪画のみならず、動植物を擬人化した狂画(戯画)、西洋画の表現を取り入れた風景画、世相を揶揄した風刺画などなど、様々な分野で話題を集めました。
「べらんめぇ口調で見栄っ張り、火事と喧嘩が大好きで、好奇心は旺盛、宵越しの銭は持たない散財家」と典型的な江戸っ子気質。
そして猫が大好き!(ド派手などてらの懐には常に猫が数匹入っていたとか)
そんな大胆でどこか素朴で憎めない人柄が、作品によく表れています。